イベント出店・ポップアップとオンライン注文が重なったときの発送の回し方
ハンドメイドマルシェやキーボード系イベントへの出店が決まったとき、「当日とその前後、オンラインの注文はどう処理しよう」と考えたことはありませんか?
キーボード関連イベントに出店しながらオンライン注文も処理してきた経験から言えるのは、出店の準備と発送業務が同時に押し寄せる「イベント前の1週間」が最も大変だということです。当日ではなく、その前にどこまで段取りできるかで、余裕がまるで変わります。
この記事では、イベント出店前・出店中・出店後の3つの時期に分けて、オンライン発送をどう回すかを整理します。
イベント出店と発送業務は、なぜ同時に回しにくいのか
時間と在庫を「2つの販路」で分け合う
普段のオンライン販売だけなら、在庫は全量をオンラインに充てられます。発送も毎日のルーティンで処理できます。ただ、イベント出店が入ると、持ち出す在庫の確保、ディスプレイの準備、移動、当日の対面販売が加わります。
問題は、イベント準備をしている間もオンラインの注文は入り続けることです。出店の前日に発送まで手が回らず、翌日以降に後回しにすると、お客様への到着が遅れます。
出店前後に発送が溜まりやすい
私の場合、2日間のイベントに出店すると、前日の準備を含めて3日間はオンラインの発送ができなくなります。普段1日10件前後の注文がある場合、3日間で30件近くが溜まる計算です。イベント後に戻ってきて30件を一気に処理するのは、疲れた状態では結構な負担です。

出店前にやっておくこと
在庫をイベント用とオンライン用に切り分ける
イベントに持っていく在庫と、オンラインで販売し続ける在庫を事前に分けます。Shopifyの在庫数を「オンラインに残す分」に減らしておくと、イベント期間中に在庫切れの注文が入るリスクを下げられます。
具体的な手順は以下の通りです。
- イベントに持っていく商品と数量を決める
- Shopifyの在庫管理画面で、該当商品の在庫数をオンライン用の数量に変更する
- イベント終了後に、残った在庫を加算して元に戻す
たとえば、TRRSケーブルの在庫が20本あり、イベントに10本持っていくなら、Shopifyの在庫数を10本に変更します。イベントで7本売れて3本持ち帰ったら、Shopifyで3本を加算して13本に戻します。
発送を前倒しする
イベントの2〜3日前から、注文が入ったらその日のうちに発送を済ませるようにします。普段「毎日14時に発送」というルーティンがある場合、前倒し期間中は午前中に1回追加するくらいの感覚です。
目的は、イベント当日に「未発送の注文がゼロ」の状態を作ることです。未発送が残ったまま出店すると、イベント中もずっと気になります。
商品ページに発送スケジュールの告知を入れる
イベント期間中はオンラインの発送が遅れる可能性があることを、商品ページやショップのお知らせに記載しておきます。
告知文の例を挙げます。
発送スケジュールのお知らせ ○月○日〜○日のイベント出店に伴い、この期間にいただいたご注文は○月○日以降に順次発送いたします。ご不便をおかけしますが、ご了承ください。
伝えるべき情報は3つです。
- いつからいつまで発送が遅れるか
- いつ頃から通常発送に戻るか
- 注文自体は受け付けていること
お客様は「いつ届くか」が分かれば、多少の遅れは問題にならないことがほとんどです。事前に伝えてあるかどうかで、問い合わせの数が大きく変わります。
発送スケジュールの設定方法については、「発送日の目安」の設定と顧客への伝え方で詳しく解説しています。

イベント期間中のオンライン注文への対応
注文は受け付けつつ、発送を「保留」にする
イベント期間中にオンラインショップを閉じる必要はありません。注文は通常通り受け付けて、発送だけを保留にします。
Shopifyの注文管理画面では、未発送の注文が「発送が必要」として表示されます。イベント期間中は、この一覧をそのまま溜めておく形です。
イベント会場から発送はしない
会場にプリンターを持ち込んでラベルを印刷し、発送する――という方法を考える方もいるかもしれません。ただ、現実的には難しいです。イベント中は対面販売とお客様との会話に集中する方が、出店の価値を最大化できます。
私の場合、イベント中のオンライン対応は「注文確認メールの自動送信が動いていればOK」と割り切っています。Shopifyの自動メールで「ご注文ありがとうございます」が届いていれば、お客様は安心します。発送完了メールは後日で問題ありません。
在庫切れが起きた場合の対応
イベントで想定以上に売れて、オンラインに残していた在庫が足りなくなることがあります。イベント中にスマートフォンからShopifyの在庫数を確認し、必要に応じてオンライン側の在庫を0に変更する判断は早めに行います。
在庫を0にして「売り切れ」にするか、「入荷待ち」表示に切り替えるかは、商品の補充スピード次第です。1〜2週間で補充できるなら「入荷待ち」、未定なら「売り切れ」が無難です。

イベント後の発送バックログを処理する
帰宅後すぐに発送しなくていい
イベントから帰ってきた日は、荷物の片付けと体力の回復を優先して問題ありません。告知で「○日以降に順次発送」と伝えてあるなら、その範囲内で処理すれば大丈夫です。
翌日にまとめて処理するフロー
私の場合、イベント翌日の午前中に溜まった注文をまとめて処理します。30件程度であれば、以下の流れで約1時間半で終わります。
- Shopifyで未発送の注文を確認し、CSVをエクスポート
- クリックポストのまとめ申込にCSVをアップロード → 支払手続き
- 発送ラベルを印刷
- 梱包 → ラベル貼付(30件で約30〜40分)
- 追跡番号をShopifyに反映 → 発送完了通知メールが送信される
40件を超える場合は、CSVを分割する必要があります。繁忙期の大量発送の処理方法は、繁忙期の大量発送を乗り切るためのタスク分割と事前準備で詳しく紹介しています。
イベント分の売上と在庫をShopifyに反映する
イベントで対面販売した分は、Shopifyの注文には入っていません。在庫数の差分を手動で調整する必要があります。
- イベントで売れた商品の数量を集計する
- Shopifyの在庫管理画面で、該当商品の在庫数からイベント販売分を差し引く
- 必要に応じて、Shopifyの手動注文機能でイベント売上を記録する
在庫数の調整を後回しにすると、オンラインで在庫切れの商品が「在庫あり」のまま注文を受けてしまうリスクがあります。イベント翌日の在庫調整は、発送処理と同じくらい優先度が高いです。

出店頻度が高い場合に検討すること
発送スケジュールをあらかじめ余裕を持たせる
月に1〜2回イベントに出る場合、普段から「ご注文から3〜5営業日以内に発送」のように余裕を持たせた発送スケジュールを設定しておくと、イベントのたびに告知を変更する手間が減ります。
商品の一部を「受注生産」に切り替える
在庫の切り分けが毎回発生するのが負担なら、一部の商品を受注生産にする方法もあります。オンラインでは注文後に製作・発送し、イベントには別途まとめて製作した分を持っていく形です。在庫を共有する必要がなくなるので、管理がシンプルになります。
よくある疑問
Q. イベント前日に入った注文は、発送してから出発すべき?
時間に余裕があれば発送してから出発するのが理想です。ただ、準備に追われて無理に発送すると梱包ミスが起きやすくなります。前日の夜に入った注文は、イベント後の処理に回しても問題ありません。告知で「○日以降に発送」と記載していれば、お客様も承知のうえで注文しています。
Q. イベント中にオンラインショップを一時閉鎖した方がいい?
基本的には閉鎖しない方が良いです。イベント中もオンラインでの認知は続いています。SNSでイベントの様子を見て「この商品欲しい」と思った方が、その場でオンライン注文することもあります。発送が数日遅れることを告知しておけば、ショップを開けたまま出店できます。
Q. イベント会場で「オンラインでも買えます」と案内してもいい?
むしろ積極的に案内することをお勧めします。イベント当日に在庫切れの商品があっても、「オンラインでも販売しています」と伝えることで販売機会を逃しにくくなります。ショップカードやQRコードを用意しておくと効果的です。
まとめ
イベント出店とオンライン発送を両立するポイントは、「出店前の準備」に集約されます。在庫の切り分け、発送の前倒し、商品ページへの告知。この3つを済ませておけば、イベント当日は対面販売に集中でき、戻ってきてからの発送処理もスムーズに進みます。
イベント後に溜まった注文をまとめて処理する際、CSVエクスポートから追跡番号の反映まで一気通貫で進めたい方は、瞬時に発送!for クリックポストを試してみてください。